apricot2

フルサト

あんず甘いか酸っぱいか

父が植えたのか、祖父が植えたのか、
屋敷の端に大きなあんずの木がある。
子どもの頃にはなかったので
取り立てて実りを期待していたわけではなかったが
本日、その近くを通り
地面にたくさんの赤黄色の実が落ちているのに気付き
改めてあんずの存在を知ったわけである。
遠くからみると1本に思えたが
近くで枝振りを探ると2本の木であった。
実をがぜんならしているのは陽当たりのよい
南西側の木である。
熟すとすぐ落果すると見え
地面にあるとはいえ腐ってはおらず
充分食に耐えるものと思えた。
五つばかりを拾い水道水でよく洗い齧ってみる。
口中に果実の甘さが広がるというわけではなく、
酸っぱさをかすかに残した自然の甘味が感じられる程度だった。
だからといってザンネンというわけではなく、
それはそれで充分美味しい範疇なのであろう。
人工甘味料に慣らされた僕の味蕾に清純を取り戻す
またとないチャンスであることをまず感謝すべきだ。
せっかくの“いただきもの”なので母に食べるか聞いてみた。
「ああ、あたしはいらない」と例年無視してきた強者らしい
はっきりとした拒絶反応になるほどと思いながらも
ちょっと残念な気持ちもあった。
五つをキッチンで立ったまますべて食べ切った僕、
腹を壊さないことを願いつつ
よき初夏の体験にひとり微笑む。

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