子どもたちの絵や作文を保管してあった段ボール箱から、1枚の表彰状が出てきました。
僕が息子に送ったものです。日付は保育園の年長さんに上がったばかりの「平成4年5月29日」。息子に渡したままだったら、即座に消滅していたでしょう。なんでもとっておきたがるつれあいの性格が幸いし(災いし?)、27年のときを超え蘇りました。
きょうりょく しょう
●●●● ●●●● くん どの
あなた は おかあさん が
びょうき の とき
おとうさん に きょうりょく して
よく たすけて くれた ので
ここに みぎ の しょうを
あたえ ます
これから も よいこ で
いてください
へいせい よねん ごがつ にじゅうくにち
おとうさん より
「おかあさんがびょうきのとき」とありますが、昔からめっぽう元気なつれあい。「たぶん風邪でもひいて寝込んだにちがいない」と証言します。
現物を見せられ、ちょっと照れくさかったので、表面上は「ああ、そんなことしたっけ?」と何食わぬ反応をしましたが、それらしい文章にすべく資料を探したのをたしかに覚えています。
日常のささいな出来事に、わざわざ表彰状まで作り、たのしさを演出しようとしたわけです。
「A4コピー用紙に印字してるのが(几帳面な)あなたらしい」と半笑いのつれあい。
「黙ってたらお兄ちゃんも同じことやるかも」と娘はポエマーの遺伝を期待します。
息子はいま3歳になる孫娘にミュージカルのように歌い踊りながら話かけています。素質は十分です。