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絵本の想い出 06|もしも恐竜と暮らす楽園があったら「ダイノトピア」

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長男が幼児から少年へと成長する過渡期に購入した冒険記です。ジェームス・ガーニー作、沢近十九一訳I「ダイノトピア―恐竜国漂流記」フレーベル館。表紙の絵が素敵で、本屋さんで見つけたとき、思わず手に取っていました。
絵本というには文字は小さく、量も多い。でもこのイラストによる圧倒的な表現の豊かさにぜひ触れさせておきたいと思いました。

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あらすじは人間と恐竜が共存する国を訪ねたある冒険家の日誌が発見され、そこでは人間が恐竜の特殊な能力や知力を借り互いに平和に暮らしているというもの。たとえば恐竜の保育士さんがいて幼い子どもの面倒をみてあげます。3本指の足跡を組み合わせた独自の文字文化さえ持っていて、恐竜の知恵を人間が学んでいました。

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すべて読み終えると人間社会の成り立ちや恐竜の生体、そしてそれを融合するための発想の仕方がわかる、とても知的な本です。対象年齢は小学生高学年くらいからなのでしょうが、僕は小学低学年と幼稚園の子どもにイラストの説明に力点をおき、わかりやすく読み聞かせました。

子どもには、ときどき目を見開かせる刺激が必要です。それが将来何の役に立つかはわかりませんが、脳の電気信号の通り道を何本か増やすことはできるはずです。道さえあれば思考が及ぶ。親の役目はその道づくりなのかもしれません。

現在、長男には幼い娘がいます。原色で描かれた絵本のページをめくってはかじっています(笑) いつか彼女がわが家にあそびに来て「この本読んでいい?」と聞くのでしょう。そうしたらジイジは笑顔で「お家に持って行っていいよ」と答えたいと思います。もしもいつまでも聞いてくれなかったら、どうしましょう。そのときはまた別の本でも目立つところにさりげなくおいておくことにします。

※このシリーズ終わり。

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