梅雨前のいっとき。5月だというのに初夏のような陽射しに恵まれる日があります。陽に焼かれたフローリングに足を温めながらコーヒーを飲んでいると、黒猫姉様がやってきました。どうやら外に出たいようです。掃出しの窓を開けてやると恐る恐る中庭に下りていきました。
若い頃は元気がよく、塀の隙間をくぐって隣の庭に行ってしまい、2、3時間も戻ってこないということがありましたが、年老いた今は落ち着き、ゆっくり草花の匂いを嗅いで楽しんでいます。
ほどなく、苔で柔らかくなった場所にどっこいしょと座りました。
5分以上も、じっと座ったまま確かめるように辺りを見ています。過ぎ去った何かを思い出しているのでしょうか。それとも今ここにある何かを記憶に刻もうとしているのでしょうか。
この後、黒猫姉様は掃出し口に腰かけたそらよりの足に頭を撫でつけ甘えてきました。撫でてやると小さな声でニャアと鳴きました。
黒猫姉様とパステルミケ娘様の詳細は「そらより、とは」で